松井 菜穂子 -Soprano-レポート
松井 菜穂子 Soprano
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6月7日コンサートレポート

  1988年から毎年開催して来た「Naokoの気軽にクラシックしまShow!」20周年にあたる今年はプロデューサーに大川一廣氏を、そしてゲストに中国からテノールの魏松(ウェイ・ソン)さん、ピアノの張亮(チャン・リャン)さんをそれぞれお迎えしました。
 大川さんをはじめ沢山の方々のご協力のおかげでコンサート本番の半月くらい前にはチケット完売となりました。


  
左から大川一廣さん、魏松さん、私、友人の源馬邦子さん
  又今回新しい試みとして中国人留学生の皆さんにアルバイトで客席係として入って頂きました。新聞や教科書を通じてしか知らない時には多くの偏見が存在するけれど実際に人と人が触れ合えばお互いの良さを知ることができる、というのが私の持論ですから自身のコンサートの場でそのような機会を提供できれば・・・と考えた訳です。
  早稲田大學の留学生の李忠さん(大連出身のイケメン君です!)にお願いし男子4名女子4名集めてもらい、客席へのご案内、洗面所への誘導などなどしてもらいました。後から聞いたお客様の彼らに対する評判もとても良くささやかではあるけれどこれも又日中友好の為の一助となったのでは・・・・と嬉しく思いました。
 
左から藤井まゆみさん、李忠さん、陳旭さん、 段瑞敏さん、張晶晶さん、朱舒さん、徐晶さん、李彬さん、楊威さん、

 演奏会にいらっしゃることのできなかった皆様のため当日のプログラムを掲載いたします。又コンサートの少し前中国で起きた四川大地震に対する私の思いをつづりそれをプログラムに挟み込みましたのでそれも是非ご覧下さいませ。
 この文章をお見せした魏松さん、張亮さんからすぐに快くチャリティーコンサートへの協力をお約束頂
き大変心強く又有難く思いました。
 コンサートの当日一番気になるのはお天気ですが「晴れ女」の私に「晴れ男」の大川さん、魏松さんが加わったのですから勿論のこと晴天となりました。お天気にも後押しされいよいよコンサート開始です。 コンサートの様子は写真でご覧下さいませ。

 

 最後に今回の成功を足がかりに来年に向けての準備が整いましたのでお知らせ致します。
 2009年7月7日(火)19:00~東京オペラシティーにて張亮指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、魏松&松井菜穂子の演奏です。詳細は又後ほどお知らせさせて頂きます。
 7月7日と言えば私達の頭にまず浮かぶのは「七夕様」ですが、1937年の7月7日は盧溝橋事件の日でもあるのです。敢えてこの日を選ぶことにより過去の不幸を乗り越え新しい未来に向けて一歩を踏み出そうという願いを込めました。オペラシティーの1632席を日中双方のお客様で満席にすべく頑張りたいと思います。

     
敖包相会(アオバオシャンフイ)という中国のデュエット曲
椿姫のアリア

第二部は衣装を変えて
魏松さんや張亮さんに インタビュー    
オペラ蝶々夫人より

アンコールに応えて「乾杯のうた」 おしまいは「タイム トゥ セイ グッバイ」を客席に降りて歌いました。

当日プログラムの内容
 
 
 
 
 

皆様への挨拶  

プロデューサ 大川 一廣 
 小さな森の中で 気のおけない仲間が集って心地好い音楽に耳を傾ける・・・・・そんな至福の時を この東京で擬似体験できたらなぁ・・・これが私の以前からの夢である。長年建築家の仕事を通じて人様を幸せにすることを追求して来た私の“心の中の夢”である。そんな心の夢がソプラノ歌手松井菜穂子と知り合ったことで一気に実現に向けて動き始めた。
  彼女は数年前から中国と関わり合ったことでそれまでの長い眠りから突然目覚めた シンデレラ姫のごとく俄然精力的に活動し始めた。たぶん中国は彼女にとって大変居心地の良いところなのだろう。そしてなんと驚異の美声の持ち主である魏松さんや若き才能豊かなピアニスト張亮さんと友人になってしまい日本に彼らを連れて来ると言う。彼女のこの意欲的な挑戦に私も乗ることにした。
 今日、カザルスホールというこの小さな森の中でお客様がひとつになって彼等の国を越えた友情から生まれる熱い演奏に酔いしれる姿を拝見できたら・・これこそ私の夢の実現である。

ソプラノ 松井 菜穂子
 1988年7月8日新宿モーツアルトサロンで産声をあげた このコンサートも今年で成人式を迎えました。当時“つまらない、分からない、おシャレでない”というイメージの強かったクラシックの歌をもっと気軽に楽しんで頂けたら・・・・と考え、それにはまずわかりやすくなければ、とその頃はまだ誰もしていなかった「クラシックの歌手が曲の合間に自らトークを交えて歌う」というスタイル(今では珍しくなくなりましたが・・・)を取り入れ以後ずっとこのやり方を通して参りました。
 歌を歌ってお客様に喜んで頂く、それにはまず私自身が「心身共に元気でいること」が大前提です。己の肉体を楽器とする私達声楽家の場合心身の状態はすぐ歌に反映されてしまうからです。しかし若さに押され「ただひとり元気街道を行く」ことにも疲れと限界を感じ始めたちょうどその頃“中国”と出会いました。
 好き嫌いのはっきりしている中国の聴衆の反応は怖くもありますが反面たしかな手応えを感じることができ私はこの数年中国のお客様から頂戴する「元気」を活力源に歌ってまいりました。
 又魏松さん、張亮さんなどの一流演奏家との共演で私自身のモチベーションも高まり歌の上でも又大きく成長できたと感じております。
 20年前中国語で歌ったりトークを行うなど全く予想もしなかったことですが歌を続けてきたおかげで又新しい世界とめぐり会うことが出来ました。
 20年間私を支え続けて下さったすべての方々に感謝の気持を込め今日も皆様方に楽しんで頂けますよう中国から遠来の素晴らしい演奏者と共に心をこめて歌わせて頂きます。
 どうぞ最後までごゆっくりお楽しみ下さいますよう。
 
尚本日のチケットの売り上げは四川大地震復興の為の寄付をさせて頂きたくご了承の程お願い申し上げます。

・・・・・・・・・・・・・・

テノール 魏松(ウェイ ソン)
日本の皆さんこんにちは。松井さんの日中友好活動のお陰でこうして又日本に来る事ができました。音楽を通じて日本の皆さんと交流出来ます事を大変うれしく思います。これからも毎年日本で演奏の機会があるように願っています。

ピアノ 張亮(チャン リャン)
 日本の皆様 こんにちは。
再び日本に来ることができまして大変嬉しく思います。今回は2回目の来日ですが前回訪れた日本の美しい街並み、善良な人々、熱心なお客様などすべてが私に深い印象を残しました。
 日本の優秀なソプラノ松井菜穂子さんと共演することができ大変光栄に思います。松井さんは音楽への造詣が深くその歌唱は素晴らしい表現力、豊な音楽性に支えられ様々なスタイルの作品を正確にマスターしています。
 特筆すべきは中国作品を歌う時、彼女の正確な発音及び中国音楽への理解や表現はとても外国人とは思えないということです。
松井さんの芸術に対する謹厳実直な態度に私は大変感銘を受けています。
 音楽は世界共通の言葉です。私達はこの音楽を通じて私達の美しい祈りを日本の皆様にお届けしたいと思います。


(裏面のページに)
協力:
〇  生け花          辰野 幸子
〇  撮影           村田 誠巳
百瀬 舟佑
〇株式会社           光  和
〇株式会社           オオタニコーポレーション
〇ヘアーメイク         アイスピリッツ
坂本 祐子
中澤 香織
〇  プログラム・チラシ作成  屈  維
〇演奏曲目
1部
〇 花(花心)           嘉納昌吉 編曲 梶浦晃代
〇 蘇州夜曲            服部良一 編曲 梶浦晃代
〇 草原情歌            青海民謡 編曲 梶浦晃代
〇 大江東去            青 主         
〇 敖包相会            通 福         
〇 勿忘草             クルティス       
〇 夢見る想い           ニーザ        
〇 つれない心(カタリ カタリ)  カルディルロ      
〇 ああそは彼の人か~花から花へ  ヴェルディ       
オペラ「椿姫」第一幕より

2部
〇 私を泣かせて下さい       ヘンデル        
オペラ「リナルド」第二幕より
〇 誰も寝てはならぬ        プッチーニ
オペラ「トゥーランドット」より
〇 曲蔓地             新疆民謡        
〇 阿拉木汗            新疆民謡        
〇 月の砂漠            佐々木すぐる      
〇 星は光りぬ           プッチーニ      
○オペラ「トスカ」第三幕より
〇 オペラ「蝶々夫人」より     プッチーニ
   ある晴れた日に   第二幕より            
   さらば愛の家    第二幕より   
   愛の二重唱     第一幕より 


四川大地震への支援について
~ 私に出来ること ~

 今回のコンサートの伴奏合わせで上海に滞在していた時に四川大地震が起こりました。帰国後も日を追う毎に悲しいニュースが飛び込んで来ます。早速プログラムに「チケットの売り上げを四川大地震に寄付します。」と書きました。しかし冷静によく考えてみますと“金喰い虫”であるクラシックの音楽会で諸経費を除いて尚寄付できる程のお金が残るなどと言うことはまずあり得ない話です。
 しかし中国と深く係り合い沢山の素晴らしい中国人の友人に恵まれ中国から元気を貰って過ごしている私としては何かの形で役立ちたいと考えました。そして辿り着いた結論は・・・。
 今年8月末か9月初旬に新疆トルファンの葡萄祭りに参加し音楽会を開く予定でしたがオリンピックの影響で日程が未だに定まらない状況で日本からのお客様を一緒にお連れするのは無理と判断しこの計画は来年に回すこととし、ここで使う予定であった費用で被災地に歌を届けに行くことにしました。
 私の日中友好活動も含めチャリティーとかボランティアとか言うものはすべて究極の自己満足だと思っています。ですからできるだけ私は人に迷惑をかけないで活動してゆきたいと思っています。でも大変有難いことに私の人生はこんな私を面白いと感じて力を貸してくれる人に支えられて参りました。
 今回の私の計画も実行に移すにあたり沢山の方々のお知恵を拝借しなければならないでしょう。どこまで出来るか分かりませんが実現に向けて全力をあげ動き回る過程で又日中友好の輪が広がってゆくことと信じ頑張りたいと思います。
 四川と言えば2004年10月に私は2週間滞在し成都を中心に九寨溝、黄龍に足をのばしあちらこちら見て回りました。
 あの美しい自然とそこに暮らす人々の笑顔が再び甦ることを心より願い、私の一助が少しでも被災地の皆様にお役に立てばと思っております。今後とも皆様の暖かいご指導、ご支援のほど宜しくお願い申し上げます。

                      2008年6月7日
                       松井 菜穂子





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